「ぅ〜・・ん・・?」
カタンと人の動く音で目が覚めた。
時計を見るとジャスト7時。
カーテンの隙間から朝日が差し込んでいる。
「休日なのに、神楽ちゃんてば早起き・・・」
あくびを噛み殺しながらわたしはのそのそと起き上った。
7.毎朝のはじまりは一杯のコーヒーから、いや緑茶
「おはよ〜神楽ちゃん」
リビングに行くと思っていた通り神楽ちゃんがソファに座っていた。
ぼんやりした顔でどこかを見つめている。
「・・・おーい?」
「っぅわぁッッ!!」
顔の前で手を振って初めて神楽ちゃんはわたしの存在に気がついたようだ。
その証拠に、昨日のわたしみたいに驚きでのけぞっている神楽ちゃん。
変な格好だよ、キミ。
「おはよ。起きるの早いねぇ。もう少し寝ててもよかったのに」
というかわたしがもう少し寝かせてほしいだけなんだけど・・。
「別に、何時に起きようと俺の勝手だろ」
朝一番の嫌味。
だけど、何故かあまり気にならなかった。
わたしも大人になったって証拠?
* * *
「はぁー・・やっぱり朝は緑茶に限るね」
「・・・年寄りくせ・・・」
「え、何?神楽ちゃん。ご飯いらないの?そっかー残念だなぁ。でもいらないんじゃしょうがないね〜。神楽ちゃんの分はわたしが食べてあげるから安心していいよ」
「そんなこと言ってねぇだろっ」
乱暴に箸を持ち「いただきます」と叫んだ。
なんて、扱いやすい人間なんだ...!
神楽ちゃんがごはんを食べる様子を見て内心ほくそ笑む。
でもさ、
「発言には気をつけようね、神楽ちゃん」
「・・・はぃ・・・」
口は災いのもとだよ。
そろそろ学習しようね、と少しだけ思うのでした。
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