6.お子様タイムは終わりです
「ふぁぁ・・もう寝ようかな・・・」
ドラれもんも見たことだし。
あくびをしながらそう言ったら神楽ちゃんにかなり驚かれた。
「なんでそんなに驚いてんの?」
「・・・・寝るって、まだ10時前だぞ?」
「だから?」
「あんたって・・・見かけによらず、子どもなんだな」
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・ ・ ・ ・
。
「神楽ちゃん、あんた明日のご飯抜きね」
「はっ!?何でだよっ」
わたしの言葉に神楽ちゃんは意味がわからないというような表情を浮かべた。
「知らない。自分で考えればっ」
「さっき子どもって言ったことからか?」
「しらなーい」
「...そういうところが子どもっぽいって言ってんだよ」
ポソリと神楽ちゃんがこぼす。
聞こえてるよ、君...!
しかしそこでわたしはハッとした。
いかん。ここでわたしが怒ったりしたら、またこいつに子どもっぽいって言われるに決まってる!
ここはひとつ大人になって寛大な心をもつのよ、秋っ。
「今の発言聞かなかったことにしてあげる。
でも、覚えておいてね、神楽ちゃん」
あぁ、やっぱりわたしには寛大な心なんて持てない...!
「この家のルールはこのわたしだっていうことを、ね」
ニッコリと笑みを浮かべると、神楽ちゃんは少し青ざめた顔で「はい・・・」と答えたのだった。
* * *
「あ、そうそう。神楽ちゃん朝はごはんがいい?パンがいい?」
「俺は――」
「うんわかった、ごはんね。」
「って、おい・・っ」
「んーお冷ご飯でいいかな。たくさん残ってるし。明日のお昼はチャーハンでも作るかなぁ」
「おい、人の話を」
「じゃ、神楽ちゃん、おやすみー」
終始神楽ちゃんの言葉を遮って、わたしはさわやかに自分の部屋に入っていった。
「あ、おいっ!」と叫んだ神楽ちゃんの言葉をも無視して。
こういう行動が子どもっぽいのかな・・。
ちょっと気になった夜でした。
→7.毎日のはじまりは一杯のコーヒーから、いや緑茶